スキル開発で「人と組織の可能性」を拡げたい。

先般(2005年5月19日)、大学で講演をおこなったときに、講演のテーマにマッチしていると思ったので、
プレゼン資料のフッタに、私の座右の銘である「A rolling stone gathers no
moss.」(転石苔を生ぜず)
を入れました。
ところが講演の中で、特にそのことに触れなかったためか、学生から「なぜ、その言葉なんですか?」と
質問を受け、この言葉(ことわざ)が座右の銘であることと、なぜこの言葉を人生の傍らに置くこととなった
かについて、解説することになったのです。
と言うことでプロフィールの補足として、そのあたりのことをここでも解説することにしました。
「転石苔を生ぜず」ということわざ、一般的には「職を転々とする人や、引越しばかりしている人は、
お金が貯まらない=地位も財産もついてこない」と解釈します。
そう解釈すると、決して良い言葉ではありません。
しかし私は、大学の授業での先生の「ある雑談」がきっかけで、この言葉が気に入ってしまったのです。
それは・・・
「この解釈(地位も財産もついてこない)はイギリス人の解釈で、アメリカ人はまったく逆の解釈をする」
「アメリカでは、『活発に動き回る人は最前線にいられる=古くならない』と解釈する」
「極端に言えば『転職するほどキャリアアップできる』と言う解釈になる」
という、「イギリス人とアメリカ人の気質の違い」についての話しでした。
なぜかその先生の話が印象に残り、雑談のシーンがずっと私の記憶の中に残っています。
本当になんと言うこともない、ある日の授業の中のひとコマなのですが。
私は、高校時代からバンドをやってましたので、「rolling stone」という言葉自体に、”カッコイイ”という感覚
があり、さらに受け取り方によって、ネガティブにもポジティブにもなることわざを、自ら前向きに解釈する
という、「自律性」に惹かれたのだと思います。
加えてその頃(20歳そこそこ)の気分が、まさに「転がる石のように、何も考えずに突っ走っていきたい」
という感じだったのです。
そのようにして「A rolling stone gathers no moss.」は、私の座右の銘になったのです。
卒業して会社に入り、新入社員研修の期間中、社会人として初めて訪れた「3分間スピーチ」の機会。
「この言葉を座右の銘とし、これからの企業人として人生を、この言葉に従って生きていくのだ!」と、
同期入社の全員に向かって、高らかに宣言しました。
別に「転職宣言」したわけではなく、「常にこだわりなく転がり続け、新鮮な頭と心でいたい」という意味で。
それが人事担当に届いたかどうかは定かではありませんが、初めての配属先がまったく予定外の、縁も
ゆかりも何にもない名古屋。
(面接の時に、「当分は東京で働いてもらう」って言ったじゃないですか部長!)
いきなり”転がる石”になったとです。